昨今の残業事情について
2015年12月、広告代理店の新入社員が自から命を断ち、その後遺族が提訴、労災認定されたことに端を発した残業問題。
このときサラリーマンの残業にスポットがあたりました。
最近では働き方改革という言葉をよく耳にします。
上司が部下に対し定時での退社を促したり、また、残業代の発生しない管理職に対してもPCのログイン時間などで管理し、働く時間を抑制する取り組みをしている企業も増えてきているように思います。
ただ、この働き方改革、時間の管理がほとんどで、効率化ができていないところも多く仕事量は変わっていないので仕事を持ち帰ったり仕事の質を下げているだけの場合もあります。
イケてない上司の特徴
本来、管理職は部下の管理と職制に基づき判断することが仕事ですから、その自分の仕事が終われば早く帰っても良いことになります。
ところが、この時間の管理だけに特化してしまっている管理職はろくな判断もせず、ただ自分の部の責任にならないように目を光らせるだけで本質的な業務改善は行われていません。
そこそこまともな部長ですらルールに基づいて他の部との調整に費やすのが精一杯。
そういう管理職は勤怠管理をするのが仕事になってしまい、本来の使命を理解しないまま部下の反感を買うことになります。
感情的になる部下に対し、このような管理しかできない管理職は一緒に仕事を手伝ってあげる程度の仕事をしないと部下は納得しないでしょう。
本来、上司と部下の関係は仕事の理解度やお互いの能力によってカバーする範囲は変わるべきで、的確な指示が出来なかったり効率化を図れない管理職は時間になったらさっさと帰ってはいけないのです。
成果の対価が報酬とはいえない給与形態
外資系の企業ならまだしも、この国では労働に対する対価としてはあまりにも心もとない金額しか支払われません。
かわりに自分が戦力となる前の教育や第一線から退いた(退かざるを得ない状況になった)人にも職を与えて長期的にみてメリットがでるような仕組みになっていることが多いはずです。
ですから管理者は適切なサポートをする必要があり、その義務があるのです。
また、出勤時間だけ管理して退勤時間を管理(コントロール)できないことも管理とはいいません。
ましてやタイムカードがないからといって自由に遅刻したり直帰している管理者は管理職失格です。
管理する範囲は部下の他に”自分自身”も含まれます。
このことを履き違えている管理職が多いのが実情です。
役職手当、みなし残業代、タイムカードの撤廃。この特権を手に入れるために出世を目指す従業員がいることは、会社にとっても大きなリスクになることを肝に命じておくべきでしょう。
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