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ピエロが笑うまで

会社に躍らされながらも職場の環境改善を目指す道化師の見世物語

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ロシアW杯日本代表に見るチームのあるべき姿

2018年7月7日
投稿者 doukeshi で人財, 未分類

ロシアW杯日本代表に見るチームのあるべき姿

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先月、6月14日に開幕したロシアW杯。

開催前にハリルホジッチ前監督を突然解任しバタバタで迎えた我が国西野ジャパン。

当初は多くの識者からグループリーグ3戦全敗すると言われていましたが、蓋を開ければご覧の通り1勝1敗1分でグループリーグを突破しました。

3試合目のポーランド戦では時間稼ぎのパス回しに対して賛否ありましたが、堂々の決勝トーナメント進出です。

そして7月2日の決勝トーナメント一回戦では世界ランキング3位の優勝候補ベルギー相手にノーガードの打ち合い。

2得点を流れの中から奪い後半までリードを保っていましたが、終盤立て続けに失点し、ついには後半アディショナルタイムに逆転ゴールを許してしまいあえなく敗退となってしまいました。

非常に残念ではありますが、前監督が解任になってからよくぞここまでと思っているサポーターもいらっしゃることでしょう。

以前までバラバラだったチームがたった2ヶ月の間にどのようなことで劇的に生まれ変わったのでしょうか。

そこには西野監督の彼らしいマネジメントが隠されていました。

もともと選手たちに力はあった

サッカーはメンタルのスポーツとも言われるほど選手の気持ちによってパフォーマンスが大きく変わります。

例えばホームとアウェーではサポーターの数や芝生の長さ、ピッチのサイズ、水のまく量など細部に違いがあります。

これによりプレースタイルが生きる場合とそうでない場合がありますが、直接的なパフォーマンスに大きく影響するわけではなく、それ以上にそこを要因とする選手のモチベーションに影響するのです。

実際にホームだとディフェンスラインを高く保つことが多いのに対し、アウェーではあきらかなディフェンスを敷くことが多く、言葉では説明しきれない独特の雰囲気がチームに漂い、戦術にまで影響します。

では西野監督はどんな魔法をかけたのか

実際にそこにいたわけではありませんが、報道を見る限り、前監督とは下記のような違いがありました。

①選手とよく話し、意見を尊重した。

選手が監督と話すことはどのチームでもあることですが、話を聞いた上で意見を取り入れたり、もしくは本人が納得するような説明をできるプロの指導者は多くありません。

前監督は徹底的に自分が上に立とうとしたため、選手が違う意見を言っただけで次回からその選手を招集しないなどの対応をしていました。

当然プロですから結果が出なければ外されるのは仕方がないことですが、これは言い換えると「言うことを聞かないと、降格やクビにするぞ!」と脅すようなものでこれではモチベーションはあがるはずもありません。

②選手同士のミーティングを許可し、統一した意見の共通認識を図った。

全て自分で決めようとするワンマンの元監督に対し、西野監督は選手間の話し合いを許可し自分たちで解決させることを選びました。

これにはもちろんリスクもあり、選手同士の意見が衝突して空中分解する可能性もあります。

しかしながらこの国は協調性の高い国民。

チームでこそ勝てるということの重要さは育成の段階で理解していますから失敗する可能性は少ないと見て良いでしょう。

さらに意見が食い違って平行線をたどった場合は、監督が方針を示すことにより解決することもでき、これは選手間のミーティングを許可し、人の話を聞いてくれる監督だからこそ選手は聞き入れるのです。

実際に後日代表引退を発表した長谷部誠キャプテンが、大会前に選手ミーティングを開催し最後まで決まらなかったことを西野監督に話し、決めてもらうよう進言したという情報がありました。

③適材適所を実行し、日本人が得意とする戦術をとった

“こうなりたい”という願望ではなく、日本が培ったパスサッカー、選手ごとの適材適所、バランス感覚などストロングポイントを理解しそれを実行に移しました。

海外では慣れないポジションを突然やらせる監督もいますので、適材適所は簡単にできるものではありません。

西野監督は本人達に得意なところで勝負させ、チャレンジへの勇気と自信を植え付けました。

こういったことからメンタルの上で正しいスパイラルを形成していくことができたのだと思います。

こうして西野監督は選手のメンタルを少し刺激するだけで結果が大きく変わることが出来ることを証明してくれたのです。

企業に置き換えると

成果を出せばその対価を支払う組織ならともかく、この国は成果評価よりも過程評価。

過程を評価してあげることによりモチベーションを上げ、結果、成果につながるという独自のプロセスを持った国であるのだと思います。

ですから簡単に信賞必罰といっても誰もついてきてくれないのです。

日本の社会におきかえた場合、ワンマンで指示がトップダウンの会社は多くありますがこれは会社の上限値が会社トップの能力値に依存することを意味します。

これはトップが気づかなかったり、足りない部分を他が補うということができない会社は常にトップが正しい決断をし続けなければならないというリスクが付いて回るということになります。

こういう会社は相当な機会損失が出てもトップが気持ち良く仕事をしている限り気付くことはありません。

挙句の果てには全て部下のせいにして正当化し自尊心を保とうとする人もいるはずです。

ところが部下はそれに既に気づいており、意見も取り入れられず評価も下がり、挙げ句の果てに会社が伸び悩むとなればどんどん人が辞めていくことになるでしょう。

残るのは楽して給料を貰いたい者ばかり。

トップは「なぜうちの従業員は聞いてばかりで自分で考えて動かないんだ!」と怒る姿が容易に想像できます。

西野監督はこういった国民性を十分に理解し、選手の意見に耳を傾け、理解し、認めてあげることによりモチベーションを上げ、結果を残しました。

以前の記事「やってみせ、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば、人は動かず」でも書きましたが、山本五十六の言葉で「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。」を実行し、まさに西野監督は名将であることを証明したのです。

全ては教科書通りにやっても上手くいかない事が多く、その風土や環境、国民性、様々な要素を元にマネジメント手法を決めていく必要があります。

常に周りを見ている人にしかできません。

上手なサッカー選手の条件の中にボールを持っている時でも”顔を上げていること”というものがあります。常に全体を見渡しているからこそ最良の判断が出来るというわけです。

皆さんの上司、経営者は足元ばかりに気を取られることなく、常に顔をあげて周りを見ているでしょうか?

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投稿者

doukeshi

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